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小6むすこ、地図が読めないことは以前にも記述しました。
2021/11/28記
とにかく、あの地図のゴチャゴチャ感が苦手。
見るのも嫌い、カクカクした道表示(目がチクチクするように感じる)。
文字も細かくて全部、塊に見えてしまう。
それに加えて、外で遊ぶのが好きな癖に、方向がわからなくなる。
イオンとかあまり行かない建物に入ると迷路に迷い込んだ気持ちになる。
「低い天井がある知らないところに行くと迷路だよ。」
そんなところはここ東京にはいくらでもある。
古い建物は多いし、地下鉄の通路だって古いものがたくさんだ。
「う~ん、、、こんなに活発なのに、この子はひょっとすると、ひとりで外出ができるようにならないんじゃねーか?」
そんな心配を常にする毎日であります。
地図苦手・地図嫌いだけど
外は俯瞰してみている
ゴチャゴチャ感がある閉所に近い教室も低学年の頃はだめだったようで、多動性はありませんが教室の窓から空をぼんやり眺めることが多かった毎日でした。その代わり中休み、昼休み等時間の長い休み時間になると、すっ飛んで校庭にでていきます。
今でも、校庭にすっ飛んで行くのは変わらないですが、毎日行く教室や学校の施設は大丈夫になったようで、気持ちが落ち着いてきたようです。
グラウンドや体育館等に行くと解放されたような気分になるようです。
むすこ曰く、グラウンド全体を”ボーッ”と見渡すと「上から見ているように感じる」だそうです。
本人は”ボーッ”と言いますが、立ち止まっていることはほとんどないので”ボーッ”としているのではなく、走りながら俯瞰しているところなんだと思います。
サッカーを熱心にやっています。そこでグラウンドを俯瞰して見ている事をコーチが気付いたのでしょう。
小2の頃盛んに「ゴールキーパー」に推薦していましたが、本人は走り回っている方がいいし、キーパーはやりたくないし、体も小さいので、拒否です。
その代わりこれまでずーっと「ボランチ」に起用されていて、すっかり板についているようです。
スカイツリーはどの辺??初めて自分から地図を広げるむすこ。
実はうちから東京スカイツリーが見えます。
「おとうちゃん、おばあちゃんち行く時もスカイツリーが近くにみえるけど、どこにあるの?」
めずらしく地元の地図を見始めます。
あれだけ嫌がっていた地図をむすこが自分から見るなんて、家では初めてです。
でも、地元の地図では区域外のスカイツリーは載っていません。
「その地図は載ってないから、この地図で見てみよう」と昔買っていた地下鉄路線図を広げてあげました。
これまで、全く地図に関心がなかったので、マーカーで描いたような地下鉄路線なんか、何が何だかわかりません。
いつもは地下鉄大江戸線に乗る事が多いむすこ。
「ほら、このエンジ色のが、これが大江戸線だよ。」
「ほんとだ!!」
乗ったことがある駅名、駅で聴いた電車情報のアナウンスは何故か覚えています。
「あ!東中野だ!!東京駅がここだから、どうやって新幹線まで行ったんだ?? あーこれか!」
むすこには初めての路線図、鉄道大好きキッズには簡単なことですけど、むすこには新鮮に見えたようです。
それから、いろんな事を聞いてきます。
「こ・ま・ざ・わオリンピック公園ってなんだ?ここでオリンピックやったのか?」
「天皇陛下のおうちはここなのか?広過ぎねーか?ピンポンダッシュしてみてーな。」
「なんでこの高速道路(2号線の荏原のところ)はここで切れてるのか?」
「この間行った、おじいちゃんのお墓はどの辺か?」
「保育園で仲良しだった子の小学校はどの辺か?」
「おかあちゃんの会社はどの辺か?」
「六本木まで駅が15個もあるぞ!」
「山手線ってこれか!サンマリノはこの大きさと同じぐらいなのか!」
「〇〇特別支援学校、ここにあるぞ!」
その他諸々。。。。うるさいうるさい。
そもそものスカイツリーの事なんかはすっかり忘れて、トイレに行くまで地図を眺めてくれました。
地図の苦手さは多少解消されたかな?
文字の困難さや、ごちゃごちゃしたもの、目にチクチク感じるものを嫌がる特性が、目から入る情報を拒否してしまうことが多いのですが、一般的な興味や必要性を感じているものの場合は別のようです。
この地理・地図に対するこれまでの苦手特性に対して、好奇心が上回ると関心を持って見る事が出来たのでしょう。
それは決して、これまでの地図が苦手な特性は治ってはいないと思います。
しかしながら、社会の授業で地域の情報を習ったこと、外出することが好きな事、家族とのお出かけ、ともだちとの日常の会話も合わせて、この地図を見た時に情報が合致し、興味が沸いた例だと思います。
どこでどうむすこの頭の中が広がるかわかりませんね。
その機会を逸しないようにこれからも見守っていきたいと思います。
まとめ
むすこが自分から地図を見始めた話を記述しました。
むすこを日頃見ていると、特性としては改善していないと見ています。
どうやら、その苦手特性に対して好奇心が上回ると「定型児」に近い力を発揮してくれるのだなと感じます。
それを「改善」と呼んで良いかは医師や専門家におまかせしますが、結局はその力を発揮するのは日常溢れる「好奇心」を自ら育んでいくのが大事なのかな?と思うのです。
その狭い狭い好奇心と興味から、文字を普通に読めるようになってきたりしているのは間違いありません。
はっきり言って今のところ「勉強が苦手」なタイプです。
小学生だけど「勉強が苦手」だっていいじゃん。
一生懸命自分の興味から芋づる式に何かを引き出そうとしてるんだから。
記憶力が勉強に向いていて楽に勉強が出来る子はそれはそれで素晴らしいけど、むすこはむすこなりに苦労してるのです。
地図を見ていたむすこが発して一番印象にあることばは以下です。
「東京って、海がこんなにあるんだ!!」
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