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お勤めの業界では有名な方と話をしていました。
どこからどう見ても日本人なんですけど、渡米が長くてついつい国籍をアメリカ市民として宣誓してしまった人です(つまりアメリカ人、今は東京近郊にお住まい)。
ぼくとの会話はもちろん普通の日本語です。
その時に、うちのむすこの事は出しませんが、ハンディキャップを持った人はあっちではどう言うことをされていることが一般的に考えられているの~なんて話になりました。
そしたら、この間アメリカに置いてきたむすこさん(9歳)に勧められた本を教えてくれました。
「ワンダー」と言う本です。
彼はかなりむすこさんに強めに勧められたらしい。
どうやら、アメリカでは話題の本のようであります。
う~ん、9歳??児童書???
Amazonで探すと、原書の他に日本語版があったのでそれを購入しました。
児童書なのこれ?
手に取ると。。。。分厚い。むすこなら瞬時に卒倒する装丁。
9歳が言ったんだよね。ほんとに。
中身を読んで行くと、結構難しいことばが出てくる。
偏見、症候群、告発、定理、、、、
ルビが振ってある漢字もありますが、これ児童書なの?と言うレベル。
原書だとどうなんだろ?
嫌悪感=aversionとか、小4,5年生の子がわかるんだろか?
分からなくても、何となく読んでしまうかな。
自分がそうだったもんね。
いまでも、意味がわからない漢字がでてきてもそこで止まったりしないで何となく読んじゃってるから同じですね。
映画もあるので見てみました
途中で映画もあると言うので、動画を探して見て見ました。
「ワンダー 君は太陽」と言う題名です。
映画も、中々よい。
原作の方、もっと良い。
つまり、映画、原作両方とも感動させられました。
映画は時間の関係で原作から端折れられていたり、話の展開を映画向きにされていたりで原作に比べて解像度が抑えられています。
ぼくは、両方同時進行で読んで見て分かりやすかったです。
海の向こうの9歳の子から見た視点と日本にいるおっさんが見る視点は大分違うと思います。
大人が見ると、こども視点と親視点で見る事が出来ますので、そこは2倍楽しめるのであります。
海の向こうにお住まいの9歳の子に勝ったなと思う、大人げないおっさんです。
最後のシーンは泣けます
実際は泣きませんが、最後の修了式(主人公は中等部5年生10歳。むすこと同じ)の式典。
ここでは内容は言えませんが、映画のシーンを見てから、原作を読むとこれがまたいい感じで情景が浮かんできます。
話の途中で主人公の彼が言います。
世界中のだれもが、一生に一度はスタンディングオベーションを受けなきゃならないっていう法律があるべきだと思う。
オーガスト・プルマン(主人公):”ワンダー”より
そう言った事が、最後の修了式に主人公の身に起こります。
そう来るだろうなと思わせつつ、ついつい目頭が熱くなるシーンです。
日本の高校や大学だと最近は入学式に親が付いていくイメージですが、アメリカだと修了式や卒業式こそ親兄妹がお祝の為にこぞって行くイメージ。
がんばって学位の取得・科目の修得をしたり、修了式や卒業式の方がおめでたいし、自分の人生が始まることを祝う事の方が大事なような気がするのですがどうなんだろ?
格言がいっぱい
この本、毎月毎月、国語のブラウン先生の格言が紹介されます。
1年間、9月から毎月ブラウン先生から今月の目当て的に格言の紹介があり、ひと月の始まりにノートに書き留めさせます。
最後に、それを1年間書き留めたことを読んで感じた事を、作文でも自分の格言でも他人のことばでも良いので夏休みに提出させることを課題としています。提出は手紙でもなんでも構いません。
ぼくは、ブラウン先生の最後(6月)の格言が印象に残りました。
今をただ生きろ。太陽をつかめ!
ポリフォニック・スプリー「光と日」より
今を一生懸命やっている自分のむすこのことを思い出してかな?
ブラウン先生の格言と生徒たちが提出した格言は巻末に収録されています。
実は続編もある
この本には続編があるので、取り敢えず取り寄せています。
読むのはちょっと先になると思います。
内容は、主人公のいじめっ子として出てきた子のエピソード等、
アメリカでいじめっ子にだって言い分はあるんじゃないか?転校までさせやがって!と言う声があがって書かれたと聞いています。
多角的に見れば、立場的にそうせざるを得ない何かがあると言う事を言いたいのでしょう。
悪者なんかいないよ。
愛を持ってみてあげようよ。
そんな帰結を期待したいものです
愛こそすべて。
マヤ・マルコウィッツ(生徒)が提出した格言:ビートルズ
まとめ
このブログ本分には書きませんでしたが、このお話しの主人公は見た目に「障害」を持った子が主人公です。
学校やその周辺で巻き起こる話が書かれています。つまりはそう言う本です。
うちの子は見た目には全く分からない「障害」、この本の主人公は見た瞬間にわかる「障害」。
この本の主人公のように、障害とは反対に聡明で話すことにも機転が利く。
正直読んでいて、気持ちが複雑になります。
やはりどんなこどもであれ愛情が大事なんだろうということが物語に溢れています。
それが一番大事なんだろうと思います。
こどもは悪くないんだ。
児童書だと思って侮ってはいけない本だと思いました。
もし、むすこが読書感想文でも!と言ったら。。。長いけど読み聞かせしてもいいな。
2回読んだし、行けるかもしれない。
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