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4月も終わり、やっとコミック「リエゾン-こどものこころ診療所-」4巻を読み終えました。
最後の編にディスレクシアの小学1年生男児の話が出ていました。
むすことそっくりな症状で、その編を確認するように何度も何度も読んでしまいました。
むすこと一致している症状の答えを探すようにです。
ぼくも、普段は「普通に、普通に」しつつ、むすこがスムーズに学習が進むようにやってきたのですが、こう同じようなことをマンガで書かれてしまうと、ちょっと切なくなってしまいました。
うちのむすこの場合
ひらがな・カタカナ50音表の事
1年生当時、ひらがなとカタカナの50音を読み上げるのはとても早くて、お風呂に50音表を貼ってありますが習い始めた当時はすぐに要らなくなると思っていました。(今も剝がせません)
しかも、3つ下のむすめの方も一緒に覚えてしまっていました。
ところが、文章でひらがなを書かせても何となく似ている文字のようで文字じゃないものを書いている事が散見されていました。文字単体を答えさせる時も自信なさそうに答えていました。
当時は、まだ習ったばかりなので少し遅いだけとそれほど気にはしませんでした。
50音表を縦の行に最初から最後まで覚えてしまっていて流暢に言えるけど、横の段に読むことが出来ないのが不思議で仕方ありませんでした。
カタカナはもっとひどく、文字の形すら1年生で習得ができていないことが後からわかりました。
きっと本人はひらがなの習得に一生懸命でたまにしか出てこないカタカナはあと回しになっていたのだと思います。ひらがなも読めないことをみんなに悟られないことを避けるようにです。
あの「あいうえお50音表」の独特な形を見ると、反射神経的に唱えるのは大得意です。
その記憶力と言うのは、それはそれで、大変すばらしいことかと思うのですが、文字は50音表の順番で使うものではありませんので、むすこの文字の習得はそこからつまづいてしまっていたのだろうと思います。
当時から気付いてあげられなくて、大変申し訳ない事をしてしまったと思います。
算数の文章問題
ひらがなの習得もままならないので、算数の方も不自由がありました。
1・2年生当時、計算問題はまだ簡単なので得意な方でしたが、文章問題はさっぱりだめでした。
たまにテストで正解する時は、「ひき算のテスト」等と明らかに何を問いているのかわかる場合です。
例えば「ひき算のテスト」の場合、確実にひき算をすれば良いだけの話ですから文章から、数字を取り出してきて、引き算の式を書いて答えを出します。
すごい推理力だと思います。
その代わり、何を問いている問題か分かっていませんので、「答え」の欄に何の単位を書いて良いかわかりません。とりあえず、数字だけ書いて△をもらってテストを仕上げていました。
「おい!単位忘れているぞ!!」と最初の頃はドリルをやっていても注意していたのですが、忘れていたのではなく、読めていなかったのです。
そのうち、この単位も推理するようになりました。
「車」が書いてあれば「だい」、「キャラメル」が書いてあれば「こ」と言うように、一致すれば正解ですが、「キャラメルは全部でいくらでしょう」と来るとそうそううまくいきません。
単位をがんばって書いているけどトンチンカンな単位を書いていたのはこのせいでしょう。
いまでは、「ヒントと答えは問題に書いてある!」と言い聞かせていますので、変な推理はなくなってきました。「何dlでしょう?」とあるときちんと「dl」と書くようになってきました。
文章問題が多少できるようになったのは、4年生も過ぎてこれまでの経験でことばのかたまりが分かってきたのと、勝手な推理をしなくなったのもあるのかもしれません。
これで変にプレッシャーをかけずに、素直な頭で読めるようになれば小中学生の問題ぐらいは出来るようになるでしょう。時間はかかりますが。。。。
九九
相変わらず不完全な九九
九九は相変わらず不完全です。
もう親としては不完全で良いと思っています。
ただ、本人はそうはいかないようですので、あの全部で81個の計算式がある九九をひとつひとつ出てくる度に頭を叩きながら取り出せるようにがんばっています。
これだけ、がんばっているのにぼくの口からはもう何も言う事はありません。
アドバイスを言うだけです。
「言いづらければ、反対から言ってごらん。答えは同じだよ」とか、家には「九九表」が至るところに貼ってありますので、「ほら、ここだよ」と指さしたり、電卓を渡したり。。。。
ぼくは、そもそも計算式が間違っているのは論外ですが、社会的に計算間違いは許されないものだと思っています。ごめんなさいじゃ済まないものがたくさんあります。
今は就学段階なので、答えさえ合えば良いと思っていて、変な暗算して間違えるより正しい答えを導くための手段を教える方が良いのではと思っています。
それだけ、計算式の答えは重いものだと感じてもらうのが必要かと思うのです。
九九を習いたての頃
そんなむすこ、小2の頃、最初に「九九」を覚えるのは早くて、クラスの男子の中でも1番か2番かと言っていました。確かに、九九表にそんな順位が書いてありました。瞬間的な記憶力は良いほうなようです。
ところが、上記の50音表のように、ひとつだけ取り出して答えを聞いて見ると、答えられません。
答える時は、縦に×1から最初から言わないとできません。実は今でもそうです。
はなかっぱと言うEテレアニメに「ししじゅうろく博士」と言うのが出てきます。
そういうのは言えます。
但し、「ししじゅうろく」と「4×4=16」というのが一致させるのにいちいち時間がかかっているのが困難なところです。
不思議なんだよ。ひっ算はできるのだ。
ところが、不思議な事が起こっています。
3年生の終わりぐらいからやっている、あの面倒な3桁×2桁の計算等、小数点付等の計算はひっ算でできるようになっています。
単体の九九だと思い出せないことが多いのに、複数桁等のかけ算はできる。
ひっ算になると出来るスイッチがはいるのかな?全然わかりません。なぞです。
最初は、複数桁や小数点は絶対無理だと思っていたのですが、わからないものです。
本人の努力以外考えられません。
まとめ
このまんがにようやく、小学生の「学習障害」の編が出てきました。
冒頭でも記述しましたが、登場する子は症状が本当にむすことそっくりです。
低学年の頃は、ぼくも「学習障害」を知らずに、学習が遅れている事に怒ったりしていました。
むすこは、それの対処として、必要に応じて教科書を内容を理解することなく丸暗記して音読したり、ともだちに勉強がわからないことがバレないように、色々なことを考えていたと思います。
とても辛い3年生までの月日だったと思います。
今となっては、LD(学習障害)と言う事が明らかになって、むすこと先生と情報を共有することによってだいぶむすこも変わりました。
わからないことがあれば、(LDがわからない程度に)お勉強ができるともだちにこっそり「おいおい、教えて」と言って、聞いたりしていると言う情報も入ってきています。
また、先生に質問してくることもあるそうです。
学習が進むことを「おとうちゃんのため、おかあちゃんのため、いもうとのため」なんて思って欲しくありません。それが自分の為であると自覚ができればもっと、ディスレクシアなりのやり方を考え出すと思います。
いまはその途上にきてがんばってきていると感じます。
周りの人が何と言おうと、こればかりは自分にしかわからないとぼくは思います。
その証拠になぞだらけです。
与えられたことをどう処置していくか、今10才の頭で一生懸命考えています。
親に出来る事なんかあんまりないんだなと今のがんばりをみると思うところです。
最後に
うちはここに登場する男児と家庭環境設定は違いますが、
こんな症状の方こどもでも大人でも一定数いると言う事をわかって欲しいと思います。
そんな、学習障害を題材にしていただき本当に感謝しております。
次巻は6月ですか。。。。待ちましょう。
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