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小6むすこたちのクラスでの算数2学期の始まりは「図形の拡大と縮小」からでした。
例えば「この三角形の2倍の拡大図と二分の一の縮図をかきましょう」とか言う問題や、地図の縮図で距離を求める問題等そんな感じの問題に取り組んでいました。
「おとうちゃん!いっしょにやろう。みててね」と言われ横でその様子を見ていました。
図形セット(定規一式、分度器、コンパス)を持って来て、長さを計っています。
分度器で角度を調べています。
そして、辺の長さを指定の長さに計算します。
「お、できたじゃん。やるね」
「あたり前じゃん!」
次は地図の縮図の問題。
むすこは地図のような図を見るのが特性上、大の苦手です。ちょっと心配でしたが、詰まったら教えようと見ていました。
「$\frac{1}{200}$の縮図で、5cmは実際に何メートルか?だって??」
問題もこれぐらいの短文であれば確実に読めるようになりました。
「よし、よし、これの材料としては、縮尺サイズ($\frac{1}{200}$)と、この地図の上では5cmだ!何メートルかを出す問題だから、cmを最初にmに直して、、、」と言いかけた瞬間に、
「わかった!10mだ!!」
「え??暗算で計算したの??ちょちょっと、おとうちゃんも本当に合ってるか、わからないからちゃんと計算するよ。。。。合ってるじゃん、すごいね。」
「あったりまえじゃん、cmをmにするところがよくわからなかったけど、おとうちゃんが今やり方を言いかけて思い出した!!」
プログラミング的思考??
よくよく思い出してみると、ぼくがこの「拡大図と縮図」ってやったかな?
全然記憶がありません(やっていたらすみません)。
記憶にあるのは、中学生に入ってから「技術・家庭科」の授業で立体の拡大・縮小図を描いたことを記憶しているぐらいです。
しかも「技術」の時間ですので、技能としての描き方を覚えることぐらいでした。
むすこの「拡大、縮図」単元学校ドリルの勉強方法を見ていて気付いたのは、「情報を集め、創造・論理的に考え、解答を導く(問題解決)」していっている問題だと感じました。
「こう言う問題の出し方って、ひょっとしてプログラミング的思考教育の一環じゃーないの?」
当の本人は、読むことが苦手なので、自分の許容範囲を超える文章量が出ると疲れてしまいます。それだけに、自分で読んで理解してと言うことが問題の意図から外れる場合があります。
その代わりに、理屈っぽく(よく言えば、論理的に)考えることや、頭の中でイメージすることは得意です。
そこで、ぼくが読み上げている時に自分で情報を精査して、自分なりの答えをイメージした通りに近づけるように暗算したのでしょう。
自分が想像したゴールや目標を達成するために、逆算して思考していくことが役所のおっしゃる「プログラミング的思考」の考え方です。
プログラミングというとコンピュータと思い浮かべますが、自分の考えを指示して目標に向かっていくか、これからのことはわかりませんが、このような考え方が社会生活においては必要なスキルじゃないかと思うのです。
これから、自分の頭で考える。その練習を授業を通して一歩一歩進めているのだなと感じました。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(平成28年6月 文部科学省)
むすこたちが養ってもらっているプログラミング的思考
拡大・縮尺三角形を描く時も見ていましたが、辺の長さや角度を測って情報を得て、底辺から手順通りに描いていく、そんなやり方をしていて感心をしました。
情報を得て、手順通りに行うと言う事は基本としてはとても大切な事です。
コンピュータにおいても、手順通りにコーディングしていかないと動かないこともあるでしょう。
つまり、基本通り決められた指示を考えていかないと正しい図形になりません。
その基本を前提にして、応用にぶつかるとその指示をどのように修正していけばいいか?その繰り返しをする必要があります。
何となく進めてはいけません。
これから、様々なプロセスが現れて、論理的に且つ試行錯誤しながら進めて行く必要があると言う事が出てくるでしょう。
それを鍛えているのが、文部科学省が言う「思考力、判断力、表現力等」(「小学校プログラミング教育の手引」より)を育成するということなんだと思います。
むすこが今後必要なこと
授業で行う「プログラミング的思考」は所詮机上の授業ですので、空想の世界にすぎません。
これから成長していく上で、具体的な事をあてはめていく必要があります。
既存の事で構いません。
郵便が届く流れ、スーパーに野菜が届く流れ、水道が蛇口から出てくる流れ、、、、
具体的な事を見聞して捉えていれば頭に入りやすいでしょう、それから自分なら未来にはどうやると考えてくれるなら最高です。
色々な事を経験しながらしプロセスを考えていくプログラミング教育は好奇心いっぱいのこどもたちには魅力的なものであるような気がします。
コンピュテーショナル・シンキング
あと、まだまだ成長段階ですので後でもいいのかもしれませんが、今後ますますICT機器を活用する場面が増えて来るでしょう。
楽しいからと言ってYoutubeやTiktTokを見たり発信するだけではなく、コンピュータを活用し価値を生み出すことが必要だと思います。
その為には、「コンピュテーショナル・シンキング」(課題を解決する)と言う考え方も必要なんじゃないかと思います。
現状の課題を解決し、順序立てて人とコミュニケーションを取ることは、円滑な人間関係にとても大切なことだと思います。
何かが欠けて人間関係がうまく行かない場合、プロジェクトで物事を進めていかなくてはいけない現代の世の中には通用しません。
これは数学や理科ばかりでなく、体育・スポーツの世界でも活用していけるとぼくは考えています。
「コンピュテーショナル・シンキング」には以下の要素があると聞いています。
- 分解(複雑な問題を噛み砕くこと)
- パターン化(噛み砕いた事項の共通点、他の事例を探す)
- 抽象化(重要な点を抜き出す)
- アルゴリズム(手順と計算方法)
この中で、文部科学省で言う「プログラミング的思考」は「アルゴリズム」のひとつにすぎないと言われています。
な~んだ、がっかり。。。。
でもね、ちょっとまって!確かに「拡大図・縮図」の求め方はそうだと思いますが、こどもの想像力というのを舐めてはいけない。
例えば、こんなことを言っていました。
「じゃあさ~、、サッカーコートの広さを2倍にしたらさ~、何人でやればいい?ゴールもデカくする?ボールも大きくする?20mの巨人が試合したら大きさどうしたらいいかな~」なんて、荒唐無稽な話になってしまい、宿題が先に進みません。
発達あるあるなんでしょうかね?もしもの世界をたくさん考えてしまっているむすこです。
こどもは想像力豊かです。
何となくですが、「コンピュテーショナル・シンキング」に近いことを考えている気がします。
ここで一例を口にするのですから、いつも何かつまらんことでも考えているはずです。
これを「何言ってんだ、ほら先!!」なんておとなの時間の都合で潰してしまうのはもったいないなーと思います。
コーディング
ユーザとしては、もうPC、モバイル機器は結構な使い方ができるようになりました。
「ローマ字、ローマ字!!」なんて言っていた時期が懐かしいです。
むすこは、当たり前ですがコーディング(プログラミング)はできません。
将来、コンピュータに向かってコーディングをする姿なんか今のところ想像がつきません。
しかし、将来自分の思う事を実現したいという野望は持っているようです。
気付いたらコーディングが得意になったということであればそれで結構ですが、もし全然だめだということであれば他のツールで表現すればそれで良いと思います。
結果として「コンピュテーショナル・シンキング」的な考え方が身に付いていればそれで結構です。
それができれば、意外にコーディングなんか簡単と思う時が来るかもしれません。
ともだちに手伝ってもらえば良いしね。
そうすれば、社会的にも他人への説明、説得、また円滑な人間関係が築ける。そう思っています。
まぁ、その前に考えている事の言語化ですね。
だって、LDだもん。
やる事いっぱいだ。大変だむすこ。
「プログラミング的思考」の動画はこれがいいと思います。(NHK for school テキシコー)
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