普通にぼくが暗記をしていた時どうしていただろうかとふと思う事が多くあります。
小中学校の時は暗記と言う暗記と言うものをした覚えは無いのですが、暗記が必要だなと思ったのは大学受験。
英語が悲劇的に苦手で嫌いだったぼくは、高3の時に「基本英文700選」と言う参考書を信じて一生懸命覚えた記憶があります。
その覚え方は、書いたりするのではなく、その例文を自分で吹き込んだテープをウォークマンに入れて学校の行き帰りのクソ暑いし、混んでる当時冷房も無かった地下鉄東西線の中約30分中に何回も聞いて覚えた記憶があります。
電車と言うのはぼくに相性があって、駅に着くたびにその英文と結びついてきて、記憶が進みました。電車と言う決まった順番に正確な時間で進む連続性に覚える事を置き換えていたのがよかったのだと思います。
大学受験中に知ってる英語構文が出てくると英文と結びついている竹橋駅や茅場町駅が試験中に思い浮かんできたのは笑えました。
その時に「あんなに書かなくっても覚えられるじゃん」と確信しました。
それ以来、国家試験等受けないといけない試験の勉強は、教材にCD付のものとiPodを買って、取り込んで通勤途中に聴くものでした。
講習会や勉強会のようなものは、社会人は他で忙しいから参加はしません。
今大学受験生だったら、きっと塾や予備校には頼らず、決まった時間に街をうろうろしながら音声学習中心で勉強するんじゃないかと思います。
今、CD付いてるんだ、いいな、、、、
単純に暗記が苦手なむすこ
多分ですが、むすこはこうした次から次へとやってきたものに置き換えたり、連続するマスの上にひとつひとつ覚えるものを載せて行くのがどういうわけか苦手なのだと思います。
順番をつけたり、区分けすることができないので、なんかの拍子に記憶が重なったり、頭からの取り出しが出来なかったりするんだろうなと最近思うのです。
一つの事に集中できれば、能力を発揮することがあります。
ゲーム
サッカー
ダンス
体操
授業での議論。。。。。
体感で覚えられるからです。でも、机上での記憶・暗記はやり方によってはグッと苦手になります。
漢字をたくさん書いたって覚えられない子
「漢字」の書き取りで、学校の方で何回も反復書き取りしてこいと言う指定の宿題があります。
がんばって何度も書けば覚えられるとおとなは思うかもしれませんが、むすこのような頭脳の人間は混乱が進みます。
例えば「政治」と言う漢字を「20回書いて来い」と言う指定あったとすると。
最初の1回目は「政治」と認識して練習になりますが、20回目には混乱が進みむすこの頭の中では、全く違う文字として認知して書いてしまいます。
しかも、読み方も頭の中から抜けます。意味も分からないまま。全部バラバラ。
ただ宿題と言う「ノルマ」を達成すると言う目的だけで練習をしています。
これでは手が痛くなるし、苦痛になるだけです。頭の中は混乱して思い出せなくなっています。
本当の達成感も何もなく勉強嫌いの原因になることでしょう。
これが書いたって覚えないと言う理由です。
身に付けるためには、1回の書き取り練習を減らして、読みや意味も含めて、小刻みにやっていく方法が一番と思います。
できれば、読み中心の方がむすこみたいな、読字が苦手な子は有効です。
紙がもったいないかもしれませんが、10問テストプリントを宿題にして毎回変えて2週間ぐらいのローテーションにする方が良い方法だと思います。
今の学校での書字中心のやり方をむすこに強要して反復練習していったとしたら、1個覚えたと思ったら忘れて、また忘れて、テストができないから更に混乱して。。。。
これでは、知らないまま、覚えられないまま、おとなになっちゃうでしょう。
計算問題だって、同じ。
むすこは、1年生の頃に「たし算」が始まったころは調子が良かったです。
ところが、「ひき算」が始まると「たし算」を忘れていました。
同様に「かけ算」を覚えたと思ったら、「わり算」を始めたら「かけ算」を忘れている。。。。
「漢字」反復練習と同様混乱が生じていたことがしばしばみられます。
これを簡単に改善するのは、答えも無いし、難しいことであると思います。
ただ、ひとつ言えるのは問題を1個、2個ぐらいに抑えれば、持ち前の集中力で理解を進め、混乱を無くすことが唯一の方法ではないかな?と思うのであります。
ことばの個別指導
いま、むすこはwisc等を受けた施設でことばを中心にした個別指導に通っています。
ここでは、専門の方に、頭の中を整理してことばを積み上げて行く訓練をしています。
通い始めた3年生当初は、本当にことばと文字、画が今以上に結び付かずなくて、ことばの使用も貧弱でした。
例えば、人に「りんご」の画を見てこれを人に教える課題で、
通い始めた頃は、ひと言「りんごだよ」とだけ言う子でした。
他にもりんごの特徴はあるのに、結びつけることが出来ないのです。
今は訓練により改善が進み、「赤いリンゴ!甘くておいしいよね。木になってるんだよ。」といくつもいくつも修飾語を付けてしかも2文以上で説明するようにもなりました。
作文は決して上手ではないけど、長文が書けるようになったのはこんな理由です。
話しことばでも、ひと言だけではなく「なぜなら!」とか言うことばもしばしば言ってくれるようになりました。(むすめの口癖でもあるのも影響されてるかも。。。)
違うことばを、使う用途によって頭の中の別々の引き出しにきちんとしまって取り出す訓練の成果が少しずつ出来てきたかな?
本人はかなり辛い訓練だと思いますが。。。。ぼくの想像以上にかなり、がんばってると思います。
個別指導が終わると、普段は食べない甘いものをむすめと食べているのはそんな理由だと思います。
まとめ
むすこの暗記について記述してみました。
彼は、自分の立ち位置に常に不安を感じていて、次から次へとやってくる未確認である連続性のあるものについて、払いのける癖があります。
それによって、今覚えたことがあるのに、未経験の次を覚えたら忘れちゃうかもと言う不安につながり、結果的に混乱してしまっている結果になっているようにぼくには見えます。
学習は全てつながりがあるので、ひとつを断ち切るとどんどん分からなくなります。
高学年になって、そんなことが明るみに出てきています。
サッカーの試合でも、未経験の相手チームが自分より強いか弱いかで順位でしか周りを見ないので、反応を確かめたり、ビクビクしながら試合に出たりします。
チームメートみんなそうですが、こどもなりの相当な努力をしているのでしょう。
その関係の不安定さが気持ちの不安定を呼び、弱い相手に攻撃的になって自分の立ち位置を確立的なものに保とうとすることもあるでしょう。
そのような気持ちの晴らし方は人間として絶対に良くないので、2次障害や自己の肯定感を阻害するようなことは避けるよう、親として努力していきたいと思います。
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