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昨日、むすこのディスレクシアについて振り返ってみました。
振り返る事によって、むすこの読字・書字がどう変わったか改めて思うところがありましたので、昨日に続き追加で記述してみたいと思います。
WISC-Ⅳ検査をしてから、もう約10か月間です。
それ以来、学習方法、生活、むすこへの思いが変わってから、どんなことがわかったのか、何が改善してきたのか?振り返ってみたいと思います。
読字のこと
WISC-Ⅳの結果を聞いた時に担当の先生に「視覚情報を正確にとらえて処理するのが難しい」と言われて、本を読むの苦痛だと言うことを知りました。
その時、先生が何を言っているのか、おぼろげに理解はしたのですが、実際どのような症状なのかはあまりよくわかっていませんでした。
あれから10か月ぐらい経過いたしましたので、ことば・文字や文に触れたことを振り返ってみて、ぼくなりに、分かってきた事を記述してみようと思います。
その前に、ことば・文字・文についての振り返ってみます。
幼少期(小学校入学前)
- ことばは、早かった方。
正確ではないが知っていることばで、電車とか車とかを一生懸命説明してくれていました。 - 本は嫌いでは無かった。(4歳ぐらいまで)
「ご本屋さん行きたい」とよく言っていて本屋さんで絵本をよく見に行っていました。
その頃、こどもの本は家にたくさんありました。 - 読み聞かせは大好きでした。(4歳ぐらいまで)
「ご本よんで」と言って、毎晩本を読んであげました。(寝たくなかったのかな?) - 年長さんぐらいになってから、急に本を開かなくなりました。
- コロコロコミックも買ってくれとは言いますが、買っても家で一度も開きませんでした。
- 「えーっと、えーっと」に気づいたのはこの頃です。
小学校入学後~ディスレクシアが分かるまで(~小3の3学期)
- 引き続き、本を買ってあげても開く事はありませんでした。
- 欲しがった漫画も買っただけで、読むことはありませんでした。
- 2年生ぐらいから、教科書も初見だと音読は難しいように見えました。
- 算数の文章題ができませんでした。
- 音読が出来ないと、恥ずかしいので読めるふりをしていました。
- 音読は、教科書を開かないで全部覚えて唱えていました。
WISC-ⅣとSTRAW-R検査で言われたこと(小3 3学期)
- 視覚的に見たものを正確に読み取る作業が苦手
- 耳から聞いた情報を記憶しておくのが苦手
- 知識・語彙は比較的豊富
- ことばで理解することは得意
- 意味はわかっても、ことばに発することが出来ないことがある(適当に言うこともある)。
上記の検査結果で、「耳から聞いた情報を記憶しておくのが苦手」と言うのと「ことばを理解することは得意」と言うのが、相反することでどうもよくわかりませんでしたが、それからむすこの様子をみていて、ようやくわかった気がします。
要は、「知識・語彙」はむすこの頭のなかに蓄積されているので、聞いた瞬間のことばの理解は早く得意ですが、聞いたことを記憶しておく「ワーキングメモリ」が弱いということが、何となくわかってきました。
その為に、聞いた後に、せっかく理解できても、すぐに忘れてしまって、違うことにすり替わって適当なことを言ってしまう。そんな意味なんだろうと思います。
これは、まだまだ課題です。
手さぐりに対策を立てた、現在の「読字」についての様子
改善されたと思われる点
- 単体の文字は普通に読んでくれるようになりました。(カタカナや漢字も含む)
- 短い文章で、間隔が空いた文章は読めるようになりました。(低学年の本や詩等)
- 普通の算数の文章題程度であれば読めるようになりました。
- テレビ、動画の日本語字幕であれば復唱することがあるので、読めているようです。
- 「てにをは」もきちんとした発音で読めるようになった。
改善されない点
- 長い文章は読めない・読まない。
- 塊で書いてある文章は読めない・読まない。
- 興味の湧かない文章も読めない。
そう見ていくと、多分なのですが文字をひとつひとつ追えるような環境であれば読めるけど、たくさんあると一つの塊に見えてしまって、判別ができなくなると言う感じを受けます。
とはいうものの、ぼくの感覚としては、半年前よりだいぶ改善できたなあと言う印象はあります。
がんばったよ。うちのむすこ。。。。
こんな対策をしてきました
- タブレット学習「すらら」で1年生からやり直した。(国語低学年向けは今2巡目)
- 漢字はたくさん書かせないで読ませる。ゆびなぞりと尻文字。ミチムラ式漢字カードを使用。
- 字の細かい点は指摘しない。(トメ、ハネ等々 どうせすぐ忘れるから)
- 読み上げ教科書の活用(デイジー教科書やタッチペン)
- 担任の先生には、よく相談する。
- ディスレクシアの個別指導には月1で行く。
- テレビ・NETFLIXは日本語字幕付き強制。他の家族もそれに付き合う。
- 学習に関しては、「勉強しろ!」「本を読め!」「がんばれ!」とは言わない。
- 読書が無理なら、動画を活用する。(NHK for Scool、Youtube等)
- 遊びでも、好きな事をやらせる。でも夜遅くまではダメ。ケジメはつけさせる。
もっとあるのですが、主だったことはこんなところです。
UDフォントの普及や読み上げ教科書活用のおかげで、文字を読みやすくなったり、負担が軽減しているのも良かったのかなと思っています。
読字だけでも、色んなパターンがあるディスレクシア
ぼくが最初にディスレクシアについて、ネットで調べた時は、
- 文字が歪んで見える
- 文字が裏返しに見える
- 文字が二重に見える
- 文字がかすんで見える
- 漢字の偏とつくりを間違える(これはあった)
などと、例示がしてあって、衝撃を受けました。
実際こんな風に見えるのかと思って、むすこに聞いてみると「いや、全然」と言います。
でも、文章があるとイライラしてきて読めない。理解できない。やっと、読めたとしても疲れてしまって理解が深まらない。
文字を1個ずつ拾ってしか読めない。文字の集合塊があるとわからなくなる。
そんな症状もあると言うことも、追記したいと思います。
このように、定型化すると誤った解釈にしかならなくて、不幸が生じることもあると思います。
脳みその中の話なので、他人には絶対にわからない悩みや苦労があると思います。
このあたりを周囲がどう理解していってもらえるか?
むすこの将来を思うと怖くて死ねません。
まとめ
読みの方がこの10か月でむすこのがんばりで改善してきた感じです。
まだまだ分からない事がたくさんなので、じっくり育てていこうと思います。
明日は書字について振り返ってみます。
追記
追記:2020年12月8日
この回の最後に「怖くて死ねません」と記述しました。
最近、そう思っているのがむすこに伝わっているようなそんな気がしてきました。
もともとむすこは、自分でやれることはやる男なので、あまりごちゃごちゃ言うと嫌います。
反対に出来ないことは、すぐに聞いてきます。ともだちにもそうなのでしょう(先生に聞け)。
多感な時期になると、親が鬱陶しくなってきます。
口で言うことはほとんど無くしていますが、あまり気に掛け過ぎると敏感なむすこが教わることを嫌がり、分からないまま通過してしまうような気がしています。
少しずつ、ぼくの方も距離を見ながらむすことやっていこうと思います。
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