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中1むすこの数学について講義をしていた時の事です。
「正負符号」がついた時の加法・減法(たし算・ひき算)の問題をしている時のことです。
ここで妻に物言いが入りました。
「なんで、マイナス符号で引くとたし算になるの?昨日それ考え出したら、眠れなくなっちゃったよ。」
「ひえー!!」
例えばこんな問題です。
$(−8) − (−7) $
$= (−8) + (+7)$
$= −(8 − 7)$
$= −1$
「確かにそうだな」
そう思って、ぼくだって学生の頃に先生に聞いたことがあったのですが、良い解答は得られません。
本を探してやっと見つけ、一度は理解したつもりがありましたが、他にやる事いっぱいあったし、もう40年以上前の話なので、いちいち理屈を考えていては時間が足りないので他人様に教えられる程の説明ができません。
わかったつもりで、機械的に頭の中で考えて「ひき算のかっこ外し」のルールを淡々とやってここまで来てしまいました。
そう言う妻だって、県下一の高校を出ているのでもちろんルールの暗記は出来ていてそれで高校入試に臨んだに違いありません。
それはそれで素晴らしい。
当時教わった事が不備とは言えないけど、生徒が納得いく説明がなかったのはかなり不幸だと振り返ります。
そう言うひとつひとつが、頭の中でモヤモヤになって「私は数学が苦手」と言う固定観念としてのこってしまったら不幸なことです。
実際そうなっているので、もったいない事だと思います。
理屈を思い出す簡単な事例
いちお頭の片隅に残っている「マイナスを引く」理屈を、ぼく、こう言う問題・事象に出くわすとたまにですが思い出すようにこう考えます。
最初にあめを持っていた個数を出すになこんな式をうちのむすめ(小4)ならすると思います。
$8-3=5$と式と正解が出ます 。
そうです、最初に5個持っていたが正解です。
上記の問題を少し短くするとこんな感じになります。
この時に、頭の中にかすめるものがあります「え?足したのに、式は引き算なの??」。
冒頭の問題に事例をあてはめる
さて、冒頭の問題です。
$(−8) − (−7) $
こちらをさっきのHINT文言にこうあてはめます。
「最初にもっていた個数(□)に-7を足せば-8になる。」
念のために式を立てるとこんな感じです。簡単な一次方程式も小学生でやっていますのでわかる子はわかると思います。
$□+ (−7)=(ー8) $
$□=(ー8)ー(ー7)$
事例問題と同じ引き算になります。
あめの話の理屈から考えると同じ事です。
符号の(ー)が付いているのでやっかいですね。
でもシンプルに考えると、「ある数□から―7を足すと、-8のところに到達する」と数直線を頭に思い浮かべてください。
足すと言う事は正数を足すと数直線の右に移動しますが、7に(ー)が付いているので(ー7)を加える。なので左に移動します。
そうするとある数□をスタート地点に考えて、ゴールをー8と考えれば良いと思います。
それでスタート地点を計算します。
つまり、逆算にするように式にするとこうなります。
$-8+7$
これでスタート地点が出るはずです。
これがこの「マイナスの数を引く」が「足し算」になる理屈です。
え??わからん??妻の反応。
さて、妻にこの説明をしました。
「え???」納得言っていません。
すみません。説明が足りないようでした。
置いてけぼりになっているむすこ。
「えーいめんどくさい!!ー(ー〇)は+〇になるんだろ!」
はいそうです。すみません。
他にやることいっぱいなので、そうなるのは当然か・・・・
まとめ
「マイナスの数を引く」問題に直面したうちのことを記述しました。
あ、妻の方はやり方を知らないと言う訳では無くて、ぼくの理屈に納得いかなかったと言うお話です。
妻の方は妻の方で、ビジュアル的に「借金」とか「ポイントカード」とか「積み木」等で一生懸命考えていて独自に納得していました。
ビジュアル的なものが無いと納得しないようです。
さすが、俯瞰母子です。
このようにぼくは、こんな問題でも理解の仕方は人それぞれと言う事が言いたいのです。
だから、教える方は公式や約束事として「覚えれば良い」片づけてしまうのでしょう。
それでは思考が止まってしまうような気がします。
納得しないまま社会に出てしまう方も多いことでしょう。
計算の自動化を目指したいのはわかりますが、理屈を理解した上で無いと迷ってしまう子も多いと思います。
あたまが柔らかい小中学生。今のうちです。
完全に理屈を理解しろとは言いませんが。
ある程度の理屈を説明をして理解してくれる方法を模索して解像度があがるように努めたい。
そう感じている今日この頃です。
※すみません、わかりづらい説明で・・・・プロでは無いので分かりづらい方は無視してください。
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