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他人・こどもと向き合う為に語彙を増やす

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ぼくは、40歳前で会社員を辞めているので、たいそうな事は言えません。

年齢的に大した役職には就いてはいませんが、こう見えても管理職をやったことがあります。

そこそこ大きい会社程、給料・経費は渋ちんなのでウジャウジャ金を自由に使える訳ではありませんし、そんな事が会社の金でできたらかえって怪しい。

もっと上のたくさんもらっている上席がポケットマネーでカラオケに連れて行ってくれるか何かをしてくれることはあっても、ぼくにはそんな力はある訳ではありません。

それでも当時の「部下」たちは優秀だったので、すごく頼りになったものです。

そんな時には、みなさんががんばって良い実績をあげてくれた場合だとしても、自分の武器は「ことばで褒める」ぐらいしかなくて、情けない話です。

そのことばと言うものもぼく程度の人間は大したことばを掛けてあげられなくて本当に申し訳なかったと思い出します。

かつて若かった彼らが、今でも「病気大丈夫ですか?」等とメッセが来ると恐縮してしまいます。

本当に涙です。

当時、部署の運営にあたっては、ひとつひとつのことば掛け方次第ででモチベーションやパフォーマンスが変わってきます。

もちろん、ほとんどが外して撃沈してしまうのですが、金も無いし、人望があるかどうかもわからない自分には、声掛けと言うのが一番の武器しかなく、同僚のみなさんと接していたわけです。

「みんな、がんばったね」程度のことばでもうれしいものですが、それだけでは説得力も沸かない。

ましてや「みんな、気合入れてがんばったね~」なんて言ってしまう人もたまにいましたが、逆に引いてしまいます。

だから、語彙を思い出したり幅を広げ、そして語彙力を高めてことばを豊かにし、具体的に状況や成果を伝えわるように心掛けていました。

実際に、もう亡くなってしまいましたが、ぼくの最初の部長さんがそんな話し方をしていて、わかりやすかったので話法として猿まねをしていただけなんですけどね。


こどもに対してもそうだと思います。

小学生中学生の最終的な評価は点数や通知表は数字で出てきます。

その数字だけを見て褒めたり、逆に叱ったりするのではなく、状況、やったこと、成果を合わせて具体的に伝えるのが大事だと思っています。

社会でやっていたつもりとは言え、なかなかぼくには難しい。

その点、妻はうまい。

うまいと言うか逆に、語彙も豊富過ぎてたまに難しいことばを使ってしまったり、アナクロな事を言い過ぎちゃって、むすこの頭の上にはてなマークが舞っているのが見えちゃうときもあって笑っちゃいます。

でも、そもそもきちんとそんな考え方でしかことばで伝えられないんじゃないかっていうぐらいで、むすこにケチをつけることなく向き合っているので頭が下がります。

こどもの「語彙力」をどうこう言う前に、自分が「使える」「わかりやすい」語彙を増やして具体的に状況や成果を伝えられるようにすることが大事だと、常に思う所であります。

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