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境界知能の特徴は「注意」「記憶」「言語理解」「知覚」「推論・判断」の5つの認知機能に現れる。勉強ができないとやる気がないと勘違いされたり、状況が読めずに対人関係で失敗してしまうことがある。
ネットで先鋭化する“境界知能” 障害とは診断されない“はざま”の生きづらさ 「レッテル貼りに使われると検査や支援の検討困難に」専門家は危惧 上記Yahoo!ニュースより
連日ネット記事引用で恐縮です。
今日はまじめな話です。
昨今、危惧の念を抱いていることが「Yahoo!ニュース中の『ABEMA Prime』」の記事が掲載されていましたので、リンクと引用をさせていただきました。
境界知能に関する理解:認知の多様性についての考察
「境界知能」という言葉が、専門家・当事者の間だけでなく、一般の人々の間でも注目されています。
この用語が誤解されたり、誤用されたりすることが多いため、その真の意味と、それが個人に与える影響について深く掘り下げることが大事だと思います。
境界知能の神話と現実
まず最初に、「境界知能」は心理学や精神医学の正式な診断ではないことを明らかにすることが重要だと考えています。
これは、IQスコアが平均範囲の下限近く、つまり70から85(ものによってはIQが71以上85未満と言う資料もあって曖昧!)の間にある個人を指すために時折使用される用語です。
この指定は障害を意味するものではなく、平均的な知的機能の下限を指すものです。
認知プロファイルとその意味
WISCやWAISのような認知評価ツールは、言語理解、知覚推理、作業記憶、処理速度など、さまざまな精神能力を評価されます(悪いけど、スコアは1個だけじゃない)。
個々人はこれらの領域で顕著なバラツキを示すことがあり、強みと弱みが際立つプロファイルを示すことがあります。
これらの差異は、それぞれ個々人の学習スタイルがあって、これまでの学校教育環境では苦労してることがわかる事があります。
従いまして、多様な知的・才能の認識とサポートの必要性を関わる方に認知し実行してもらうことが大事だとわかってもらわないと困るわけです。
ラベリングと社会的誤解の危険性
それだけに、認知パフォーマンスに基づいて個々人にラベル・レッテルを貼る社会的傾向、特にSNS上での不注意なコメントや、能力や行動の誤解に基づいて「境界知能」とレッテル付けすることは控えて欲しいものです。
スティグマ、誤解、自尊心の欠如に影響します。
認知の多様性を価値づける
すべての個人はそれぞれのスキルと適性を持っているとぼくは信じています。
この多様性を認識し、価値を置くことは、包括的な社会では基本中の基本です。
教育システムや職場は、異なる学習スタイルと働き方に対応することで、個人の潜在能力を引き出すことが可能だと思います。
みんな、出来る事は出来るし、出来ないことは出来ない、そんなことはわかっていると思います。
全ての事をひとりの人間が出来るなんて事はありえないのです。
IQを超えて
IQスコアのみに焦点を当てた狭い視野から、知能を多面的で多様なものとして広く理解する方向に話をシフトする時が到来してきていると思います。
現実の成功と個人的な充実は、感情的知能、創造性、回復力、他人との協働能力など、幅広い要因から生まれるものです。
更に、5教科でしか測れない偏差値と混同して考える方も散見されます。
これもぼくは気になるところです。
結論・まとめ
結論として、境界知能という言葉に関連する誤解を解消し、IQスコア以外の多様な能力や才能を認識し、価値づけることが、より生きやすい社会を築く鍵となると思います。
個人の尊厳を認め、それぞれが持つ特性を理解し、支え合うことで、誰もが自分らしく生きることができる社会を目指したいものです。
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