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中1むすこと視覚認知機能の検査と診察に行ってきました。
住んでいるところから約1時間半はかかるところです。
前にも記述しましたが、実家が近くて過去に行ったことがある医者でもあったのでアウェイ感が全く無くて、お昼ご飯も「あそこ行くべ」と迷うこともなかったので気持ち的には楽に行けました。
詳細レポートは、後ほど来月に出ますが、軽く検査結果の概略をご説明いただきました。
成長途中のむすこにとって、今回の検査が全てでは無いとは思いますが、ぼくとしてはこれまでむすこに向き合ってきたことがより具体的にわかってとても有意義な検査でありました。
やらされたむすこはヘトヘトでしょうけどね(笑)
検査結果の概略としては、
- 眼球運動(文字等を目で追うこと)は問題無し。
- 基本的な読み書きも問題無し。
- ひらがなの読み速度も問題無し。
小学生の頃にがんばった甲斐がありました。基本的なVision面はOK。問題無しと言われました。
問題は、目で取り込んだ情報が脳に入ってきてからの事です。
ここで絡むのが、WISCで凹の方になっている「処理速度」の問題。
様々な検査の結果「読めるけど処理が遅い」「処理が遅いから書くのが遅くなり焦って雑になる。」
ここから表面上的には、高度な「読み書き」の問題が発生します。
つまり、脳の処理速度機能に特性が出てしまっているので「学習をする以前の問題」で苦しんでいるでしょう。とのことです。
大雑把に言えばそんな評価をいただきました。
ぼくは、あえて先生にはむすこのこれまでの状況の話をしないで評価を聞き始めたのですが、このわずか30か40分の検査でここまで言われたのは、本当に図星をつかれたような気持ちになりました。
WISC検査と合わせて視覚認知検査をするとここまでわかるんですね。さすがの専門家です。
そうだよ、先生のおっしゃる通り、むすこはそうなんだよ。
「勉強以前の問題」を抱えているんだよ。
逆に、目の前の霧が晴れて来た気持ちになりました。
複雑な漢字や英語スペルは覚えられない。
「難しい漢字や英語の長いスペル覚えられないでしょ。」
あ・・・言われてしまった。その通り。
「あと、長い文章を読むのも苦手だと思いますが、それも”処理速度”の問題からなんですよ。」
本読んだこと無い・・・・
「板書も大変だと思います。検査の結果から平均的な子が1分で書けるものが、恐らく2分ぐらいかかると思います。」
時間もらってるから綺麗に書いてるけど、小学校の時の「ノートコンクール」はむすこに取って苦行だったのね。
それにしても、小学校の時の「漢字50問テスト」。合格点には1,2問足りなかったけど、90点前後は取っていました。
あれは、むすこの特性から言って相当がんばったんだと思うと、涙が出ます。
「ですので、これからは”読み書きのトレーニング”をするか?”読み書きの配慮・支援”にするか?と言うと、後者ですね。前者は身に付かないし、鍛錬にしかならない。」
もう、ぼくらや学校の先生が考えていた通りのことをおっしゃいます。
「聞く力は平均以上あります。これからは書くことではない、出来るだけ口頭での学習の仕方や配慮をすれば、必ず良い結果になります。」
「あーだから、英語のテストでのヒアリング、スピーキング分野だけは、8割ぐらいは点数を取ってくるのはそのためですね。」
「やっぱりそうですね。でも、単語の書き取りはダメでしょ。」
「おっしゃる通り!この間なんか酷くて、英単語テスト100点取れるまで帰さないなんてことも言われたこともあって、阻止させましたけど・・・」
「なんですかそれ?苦行にしかなりませんねー」と先生。
「がははは、読んだり、触るグリフをやったものの一部は書けるようになってるのもありますけど。複雑な英語独特の綴りのものは苦戦ですね。」
「そうですね、これからは書くことでない、例えば作文であれば音声録音して文字起こしするとか、英語であればフォニックスを取り入れる。読書だってオーディブルを活用する。色々な方法を活用すると一生懸命取り組む子のようなのできっと効果はあります。」
「はい」
「テストの時間も延長してもらうのも良いですね。例えばみんなが10分で解く問題を時間を掛ければ理解ができるものなら、5分延長してもらうとか。また、テストの解答用紙と問題用紙がわかれているのも良くない。対応する解答欄を探す、転記をすると言うのは、テストをやる以前の問題で非常に苦労しているところだと見られます。」
そんな評価と今後の対策を話していただき、これまでもやもやしていたことがすごく腑に落ちました。
なんで、本が読めないんだろ。
なんで、マンガも読めないんだろ。
なんで、聞いた話はパッとおぼえられるんだろ?
なんで、勉強が嫌いだけど、運動だけは得意なんだろう?
本当は見えているんだけど、なんらかの特性で脳の処理が遅いだけなんですね。
コンピュータで言うと、初見でならう勉強に関するクロック周波数が遅いだけで理解はする能力や、覚えていられるRAMROMは劣ってはいなくて、クロックがボトルネックになっていただけだったんだね。人間は機械じゃないけどそんなイメージです。
これは、むすこがある程度中学生になって、この検査の意味を理解しながら取り組んでくれたことも評価がはっきりした点であるとも思います。
最後に検査してくれた先生に聞いて見ました。
「検査に耐えられなくて、髪を掻きむしったり、癇癪を起しそうになったりしましたか?」
「え?全然そんなことはありませんでしたよ。落ち着いてやってくれる子でしたよ。」
そのひとことを聞いて安心しました。
確実に成長していると。
さて、結果は来月に詳細レポートがきます。
それを元に、学校側とSC含んで今後の合理的配慮を進めていくことにしましょ。そんな約束を学校側としています。
中学卒業なんてあっと言う間でしょうね。
全く真逆なむすめ。
小4のむすめの方ですが、逆にwiscの「処理速度」がずば抜けて上に突き抜けています。
むすこと比べてしまうと、複雑なパズルが永遠にやってられること、本もずーっと読んでられる事、疑問に思ったことを納得するまで探求してしまうこと、、、、全く真逆です。
最近は聞かれたことに答えられないことが多くなってきました。それぐらい高度な事を突いてきます。
でも、ネットなどで取り上げていることとは裏腹に苦労していることがたくさんあります。
見え過ぎる、覚えられすぎで頭の中が整理出来ずに大変な事になっているだろうと思われることがうかがえられることがよくあります。
そこに、古いおとなの価値観で言い聞かせるようなこともいけないと思います。
むすめはむすめの生き方や、やる事が閃いたらそれに突き進んでもらいたいと思っています。
うちには、同じ親から産まれてきたのに、比べてはいけないと思いつつ、まったく真逆な2種類の子がいるようです。
幸い、自分を持っている子たちなので、地に足のついた将来を作ってもらえればと思います。
そして、お互いの良い所、悪い所を尊重し合って、助け合って生きて欲しいと思います。
それでも、まだまだ子育ては続きます。
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