|
「午前中の試合が終わったら、髪を切りに行ってくる。」というむすこ。
「おとうちゃんも一緒に行く?」
「いや、今回はひとりで行ってくる。」
散髪と言っても、QBですので代金の1350円+多少多めに渡しました。
うちの近所のQBはショッピングセンターの中にあります。
あー言うショップの売り場って、閉鎖空間と言うか、入口から入れても出てこれなくなってしまうのがこれまでのむすこ。
天井が低い事と広い売り場のアングル棚達が迷路のように感じてしまい、方向が分からなくなるらしい。
これは小さい頃から言っていて、トイレだって行けても出てきたらどっちの方向にあったのか分からなくなるので、ぼくが後追いをするのは必須で、逆にむすこの方も「おとうちゃんを見離さないぞ」と言わんばかりにがんばって後追いをしてきます。
中学生の坊ちゃんになってからは「いいよ、ついてこなくても」と言っていても、「迷った」と言って中々戻ってこないので、トイレの入り口までついていってあげたりしていました。
体育館みたいに天井が高かったり、グラウンドのように上の空間が空いていたり、解放感があると大丈夫なようです。
状況や周りを俯瞰をして見る癖のあるむすこですが、閉鎖空間に自分が置かれてしまうと途端に自分の立ち位置がどのあたりにあるのかわからなくなる、そんな特性があります。
これが、いつも言う地図が読めない事につながっていて、紙面上の地図ですと「箱庭」的に感じるようで同様に自分がどこに位置しているのか判断が厳しい。
また、図形苦手もここから来ているようです。
算数の展開図はまさに天敵。
中学生になってからの「技術」特に「等角図」。
あんな「等角図」なんか、むすこに描けるわけない。
そんな問題を1学期の期末テストに3問だけだして、むすこを含めて0点だったのはうなずける話であります。
この、「技術0点」をこのブログに記述したら、中身を読みもしないで「塾にいくしかない」とか言ってきたやついたなー(笑)
たかだか技術ごときに事情も知らずに頭がおかしすぎる。ガハハハー、バカなやつだな。
ちゃんとやってきたようです。
さて床屋さんの話に戻ります、そんなむすこがひとりでショッピングモール内のQBにひとりで行くなんて、うち的にはちょっとした事件です。
ひとりで行って帰ってくれるか?
自分でどう言う髪型にして欲しいか希望をちゃんと言えるか?
まぁ、希望は「前の写真を見せろ!」と言ってあるので大丈夫かと思います。
そして「行ってきまーす」と送り出しました。
ドキドキしながら2時間ぐらいしたら帰ってきました。
「おー、かっこよく切ってもらったじゃん。」
「だろ!」
「お風呂入れたよ。髪の毛洗ってやるから、一緒に風呂入る?」
「うん」
一緒にお風呂に入りながら聞きました。
「髪の毛言った後に、アイスでも食べた?」
「食べてねーよ。ジュースは飲んだ。あと、シャープペンをひとりで見て来た。」
「迷わなかった?」
「大丈夫、あ、髪型写真見せるの忘れた。」
「じゃあ、口で説明したの?」
「うん、それで今回は刈り上げバリカン1mmにしてもらった。」
「へー、ちゃんと自分で希望を床屋さんに言うの難しいけどね。やるじゃん。」
「ちょっと、涼しいな。」
そんな訳で、これまで13年間かかりきりだった事がひとつ、ここで終わりました。
ここから、一人で行く外の世界との関わりが増えてきたらいいな。
ひとつ味をしめると、芋づる式にいろんなことを自分でできるようになることを願います。
コメント