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ぼくの実父が亡くなって、今年で4年になります。2月のこの時期でした。
当時、82歳。死因は胃がん。
亡くなる10か月前のGWに「なんか熱があるし、お腹がいたいなー」とゴルフ帰りに感じて、お気に入りのかかりつけ医にいったところ。
「感染症かなんかでお腹に来る風邪でしょう」と言われたそうです。
比較的丈夫で好奇心いっぱいでアクティブで、風邪もあまり引かない父は「そうか、じゃあ寝てるわ」とお医者殿の言う事を聞き、寝ていました。
ところが、1週間経っても治らない。
再受診しても「風邪でしょう。」
2・3週間経っても治らないそれでも「もうすこしゆっくりしててくださいね。」とお医者殿。
1か月程経っても治らず、本格的に心配しはじめて、内視鏡検査をしてもらいました。
「胃がん!ステージ4!!余命3か月!!!即入院!!!」
もう手遅れ。やばい!これは死ぬ!!
と言う訳で覚悟を決め、1回目の入院では取り敢えず患部切除の手術をしてもらい、退院後死への後始末をすることにしました。
胃がん手術後
退院後は、患部を切除するとかなり楽になったみたいです。
一緒に、ロイヤルホスト行ったり、回転すしに行ったり、負担にならない範囲で行きたいところに連れて行きました。
そんな楽しいことと同時に、父が心配だったのは「相続」です。
自分なりに、銀行口座やクレジットカードを1本にまとめて、メールID・パスワード等細々としたものをまとめてくれました。
- 金庫の開け方。
- 財産目録のまとめ(たいしてない)。
- 薩摩にある土地建物は、ぼくは要らないので父の弟さんへ登記変更を地元の司法書士に頼んだり。
- がん保険の請求。
- 携帯電話キャリア確認。
- 葬儀屋の選定。
- お墓(市営)の確認。
などなど、こんなおじいさんでも80年も生きていると、色々あるんだなぁと、確実に来る死に向けて、段取りをしたことを思い出します。
色々やってくうちに、万一の先の事が見えてきました。
他にやりたいことはないか聞いてみると・・・
「ドラゴンクエストⅪがやりたい。ベッドから出来るようにセットしてくれ。」
あ~ん???なにそれ??
胃をほとんど切っているので食に対する欲望はほとんどありません。最後の最後にエンターテインメントを求めてきました。
仕方無いので、PS4を購入してドラクエⅪを買ってきました。
そうこうしているうちに「クリアしたぞ。このソフトお前にやる。」と言われ、ぼくもやりたかったのでドラクエⅪをプレイしました。
そして痛がっている父はもう一度入院し、切除したはずの胃がんも広がり、転移もかなりしていたそうなので、手術も出来ず1週間ぐらいで退院することになりました。
そして、そうこうしているうちに退院3日後ぐらいに、お迎えが来て父が2月のこの寒い時期に亡くなりました。
見届けたかったな~
当時、ぼくのむすこは2年生。むすめはまだ保育園生でした。
病院にお見舞いにまだ小さいむすこ・むすめを連れて行くと「見届けたかったな~」としゃべるのも辛いのに盛んに言っていました。
病気だから仕方無いのですが、ぼくのこどもともう少し大きくなってきて、こどもらとまともな話をさせてあげればよかったなーと、この季節にそのことばを思い出します。
去年はぼくも病気をして入院しました。
無常の風がいつ吹きすさび、わからないのがこの人生だと感じる今日この頃です。
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