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むすこ、小学校を卒業してひとつの区切りとして、LD等について振り返ってみたいと思います。
1年生~3年生の年末:LDを知らない頃
それまでは、ぼくに至っては恥ずかしながら「学習障害(LD)」「ディスレクシア」と言うことばすら知りませんでした。
むすこの低学年時代は、まだらに分かるものも少なくなく、たまにテストで満点を取るものもありましたので、不得意なところもあってただ勉強しないだけだと考えていました。
学校の事で疑問を持った点
ここで、当時学校関係で疑問に思っていた事を列記いたします。
- 音読宿題(毎日あります)、最初の一回は読めなくて癇癪を起し、過呼吸になる。
- 音読宿題、2回目ぐらいには先生やクラスメートが読んだのを丸暗記してきて、教科書は開かないでそらんじていたこと。
- 九九はいち早く覚えて先生に合格もらったけど、順番にしか言えない。
- ひらがな50音も順番にしか言えない。
- カタカナが読めない、書けない。
- 見た事のない、変な漢字を書いている。
- 計算問題は得意(だった)けど、文章問題が読めない。
- たし算とひき算を本気で間違える。
- ひっ算の桁が合わなくなる。
- ドリル宿題問題。大量(大体10問以上)にあると気が触れるようになる。
- 図形の見方が分からない。
- 地図を見られない。
- 本が読めない。
- マンガが読めない(学習マンガも)。
思い出すとこんなところです。
今思うと学習に取り組む構造の第一歩が理解できていない感じです。
動物的に覚えるのが得意でも、学習・勉学と言う高度なものに昇華できないのです。
授業中では「先生のお話し聞いててね」と言っても、ぼんやりしていることが多かったのも特徴です。
救いは、他の一部の子に見られているような情緒的問題は無く、ともだちを作るのが上手で、病気も怪我もほとんどしないで、体は小さいけど運動能力が長けていた事です。また、ゲームも得意でした。
何て言うか自然にいる動物に近い。本来自然にいるべき動物が人間の形をしてランドセル背負って学校に通っているようなイメージです(今も変わりません)。
学校と言う学習を主にする場所に毎日通うのは苦痛で、学習に関しては本当に自信を無くしていくようになりました。
「どうせ、ぼくはバカだから」と言うことばを3年生の頃には、しばしば言うようになりました。
勉強がわからないのはなんなんだろ?と疑問を持ちながら、ひょっとしてこれ?と3年生の12月初旬に妻に教えてもらうのでした。
LDを疑うきっかけ
時代がそうだったのかもしれませんが、小学校低学年程度でぼくも妻も家で勉強することはありませんでした。
それでもそこそこ何とかなってここまで来ています。
そんな経験からむすこも「まぁ、そのうちね」と楽観的に考えていました。こどもは親と同じと考えてはいけない。盲点です。
そして、妻の提案で計算や漢字の「反復練習」をしてもらう事にしました。
今思うと、「反復練習」はむすこには毒にしかなりませんが、これで「学習障害」と言うことばがクローズアップしたのは間違いありません。
まずは「百マス計算」。。。。
「これをやると、頭が良くなるんだって!」と妻が言うと
「ほんと!やるやる!」
勉強で悩んでいたむすこは素直に飛びつきました。
同じ問題を何度もやるぐらいがんばりました、タイムもどんどん上がって行きます。
「ちょっとまって!!」
「計算してる?」
「してるよー」
「ほんとうに??」
「じゃあ、これは」と途中の計算を指さすと
「えーっと、えーっと」
そうなんです、百マスの答えを全部覚えてしまっているのです。
ぼくは、逆にすごいなと感心しました。
「もう、だめ。疲れてる。やめよう。意味無い。」
そして「明日から漢字やるよ」と妻が言うと。
「もうやだ、勘弁して。。。」
あの忍耐強いむすこが涙しながら白旗を出しました。
そして、申し訳ないけど「百マス計算」と姉妹書の「漢字」関連の学習書はむすこには合わないと言う事でお蔵入りにしました。
せっかく買ったのにね。
むすめがゲラゲラ笑いながら使ってたからいいか。
それ以来、学校のテストやドリル宿題以外に反復練習はやってもらっていません。
「ディスレクシアじゃない??」
そして、2,3日して妻から言われました。
「ディスレクシアじゃないかなぁ?」
「何?もう一回言って。」
「ディスレクシア(dyslexia)」
「なにそれ?」
説明を受け、合点がいきました。むすこの状態が全部理解できたような気がしました。
「それだ!」
でも、何が何だかわからないぼくは取り敢えず妻に検査をしてくれるところを探してもらう事にしました。
「検査してわかるもんなの?結構深いぜ。闇だぜ。」
「知能検査みたいなものするみたいよ。」
「そんなんでわかるんか?でも、何かしらわからないと不安だよね。それで学校に提出すれば言い訳?」
「特別なお医者さんがやるところもあるし、大学の研究機関とか、特別支援でもやるみたい。」
「えらい、ハードルが高そうだね。ところでなんて言ったっけ?」
「ディスレクシアだよ。」
「そのことばだって、難しいね。」
全く覚えられません。
まずは、ぼくは本でも読んで勉強することにしました。
(つづく)
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