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題名は有名ですが、初めて手に取って読んでみました。
あとがきにこの本の1886年刊行と記載がありました。
この頃と言うと、シャーロックホームズやドラキュラとかロンドンの街が窺い知れる小説がたくさんあります。
おかげで、この頃のロンドンの風景や、人々の様子、階級、食事、移動手段までを他の小説を思い出し、重ね合わせながら読み進めることができました。
一読して思ったのは難解。ぼくが読んだ文庫本でも130ページ程度でしたが、細かい描写の理解に苦しむそんな感じがしました。
ただ、情景が描かれているところは丁寧なので、夜のロンドンの街、パーティー、ジキルの部屋なんかは自分もそこで一緒に鍵を壊して押し入っているような気分になれました。
その代わり、情景がリアルに伝わるので今ほど街灯も整備されていない街が怖いものに映ります。
概ね面白い小説だなと思っています。
読んだきっかけ
ぼくがこの小説を突拍子も無く読んでみようと思ったのは、先日脳梗塞を患って少し右脳と左脳に乖離があるのではないかなと感じたことからです。
具体的には、感情や記憶、それからそれを表現するための言語能力。。。それらがリンクしにくい時期が何週間か続いていました。
おかげさまで、今では完璧では無いですが、こうやってブログを記述したり、読書をしたり、家族とくだらないおしゃべりをして、平常にほぼほぼ戻ってきたかもと自分では思っています。
まだ多少は言語化で苦しくなることがありますが、「ど忘れ!ど忘れ!」と言い聞かせて、あまり気にしないようにしています。
そんな感じで、「ジキルとハイド」のように障害と言う訳ではないので申し訳ないですが、「解離性同一性障害」(DID)の代表作である、このお話しを思い出して、手に取ってみようと思った訳です。
このお話し
このお話しは、アタスンと言う弁護士の回想と、ジキル博士の告白文から成り立っている話です。
ジキルとハイドの真相をアタスンが付き留めようとするところが、シャーロックホームズのような推理小説的な構成で、物語のスタイル自体も読み進めやすいと感じました。
内容的には、ジキル博士と言う当時、恵まれた境遇の人が、優れた人物(正)であるからこそ、持っている欠点(悪)を隠していくために、正と悪を行き来するために姿も心も替える事が可能な作り上げた薬品を用いて二重生活を送る。。。。。そんなことを繰り返して、正が悪に乗っ取られて自分の命を絶つ。
簡単に言うとそのようなお話しです。
ぼくには、そんな変身願望みたいなものはありませんが、自分の病気がもっと重度のものであったら、わからないなと思ったのであります。
人は今いる状態からバランスを崩すと、どうなるかわからないものですね。
それぞれ程度の差はありますが、このように多重人格者になるか?他には更に健康を害するか?他人か自分を攻撃するようになるか。。。。?
想像のつかないことを起こしかねないというのが、人生であると思います。
外的要因は不可抗力で仕方ないとしても、自ら招く内的要因はできるだけ排除していきたものですね。
心穏やかに、健康で生きていくにはどうしたらいいか?
こども達が持てる能力を発揮して、望む道を実現するためにはどうしたらいいか?
まだまだ人生は続くのであります。
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