小5むすこが、LDと分かる前(3年生の3学期以前)の漢字の書取の様子は今と違ってかなり見た目もひどいものでした。具体的に挙げると
- 書き順は滅茶苦茶
- 留めハネは気にしない
- オリジナル漢字が頻発(漢字を構成する部品が滅茶苦茶)
- ノートのマスに入りきらないのではなく、逆に小さく書きすぎる。
などなど。。。
但し、お手本を見て書く時はそれはそれはきれいに書けていました。
当時はたまに、素晴らしくきれいに書けるので「まぁ、そのうち直るでしょう」と呑気に構えていました。
ところが、漢字の書取テストでは、半分(50点)以上取ってくることはなく、漢字どころか文字に対する自信と言うのを無くしてきていることがありありと見られるようになりました。
そんな、むすこが5年生になった今。
「漢字テスト(50問テストや10問テスト問わず)で90点以上取ったら、ジョナサン(ファミレス)に連れて行って!」とすうずうしくもおねだりしてくるようになりました。
90点以上なんてちょっと前のむすこにはかなり、高度な点数です。
そんなむすこの口から「90点」と言う数字が出てくること自体、書字特に漢字に関しては手応えを感じるようになったのだと思います。
そんな、むすこの例でよかった漢字対策を振り返ってみます。
ミチムラ式漢字カードの活用
LDと分かった3年生の3学期に、妻が「漢字はあまり書かせないようにして、これでやってみよう!」と3年生用の「ミチムラ式漢字カード」を購入してくれました。
「なにこれ?」と私が聞くと、、、、
「これは、漢字を部首だけじゃなくて、漢字を構成する部品で分かりやすく覚えるカードだよ」と教えてくれました。
カタカナが分からなかったむすこ
「んじゃ、やってみよう」とぼくも勉強と思って、漢字カード公式のYoutube動画等を見て研究してみました。
ところが、「漢字を構成する多くは、カタカナです」と動画でおっしゃるではないですか。。。。
「やばい!カタカナ書けないし、読めないのもあるぞ!」
当時のむすこはカタカナが大の苦手、保育園児だったむすめはすらすら読めるのに、3年生のむすこはカタカナすら不完全。。。。やばい。。
そこで、もう一つむすこにはがんばってもらおうと思って用意したのが、無学年式の通信教育講座のすららでした。
小学3年生だった当時のむすこ。少しづつ自我が目覚めてきているにも関わらず、幼稚園生がやるような課題もまじめに取り組んでくれました。がんばりました。
この教材を始めて、カタカナがだいぶ分かってくれるようになりました。
カタカナはこのすららで克服したと言っても良いと振り返ってぼくは思っています。
新発達 無学年制教材!対話型アニメーション、インターネット教材【すらら】WEB申込カタカナがわかってきたむすこ
漢字カードはカタカナが身に付いて来たところから始めました。
当時、えんぴつの筆圧が高く、少し書字の練習するだけで疲れていたむすこには、漢字カードでの練習は、書かせないで、部品を読んで、書きたくなった時は、指なぞり字程度にしました。
また、体を使うのが得意なので、尻文字で唱えながら練習しました。
この尻文字が何故か効果がありました。
しかも楽しそうに漢字の勉強をしていました。
今はさすがに5年生になって尻文字は恥ずかしいのでやっていません(笑)
この漢字カードと学校で配られているドリルを合わせて練習をしていました。
そうすることによって、字体も安定してきました。
漢字を構成する部品を覚えてきたので「オリジナル漢字」を書くこともなくなりました。
漢字テストも未だに合格点には到達することは珍しいことですが、「ぼくはバカだから」とか言う事もなくなり、間違えても自信を無くすようなことが減ってきました。
ミチムラ式漢字カードでこんなに効果が出るとは思いませんでした。
何か、むすこの中でハマったものがあったのだろうと思うのですが、それが何だかよくわかりませんでした。
ミチムラ式漢字カードがハマった理由
まず、全体を捉えてしまう特性
漢字の書字が上向きになった理由が、最近になって大体の予想がついてきました。
もともと、うちのむすこは「全体を捉える」事が得意な方です。
文字だけでなく、運動をしていてもそうです。
サッカーをしていても「コートの上から見ているような気持ちになる」とよく言っています。
最初は何を言っているのかよくわかりませんでしたが、今は物事全体を写真で撮影するようなことを頭の中でやっているようだと言う事が分かってきました。
要するに「森を見て木を見れない、木を見て葉っぱを見れない」。そんな特性です。
このカードで漢字の部品を確認する癖がついてきた?
従って、文字もそう。特に漢字。
例えば、何となく初見の漢字を頭の中で全体の撮影をします。文字のおおよその全体像としては記憶力は悪い方ではありませんので覚えています。但し、習いたてなので解像度が悪いです。
なので、漢字を構成する中身(部品)が何なのかぼやけています。
そこへ持って、「カタカナ」の習得と、「ミチムラ式漢字カード」で構成する部品の勉強が入ってきました。
そこで初めて、漢字がどんなもので構成されているのか分かり、漢字の勉強の要領と言うものが自分なりに分かってきたのだと想像をすることができます。
多分それで漢字書字が上向いてきたと言うことかと思います。
学校の勉強が合わない理由
全体を捉えてしまう特性は、裏を返せば「先に全体像(結論)を教えろ!」と訴えているようなものです。
学校と言うのはまず、小さい事から始めて、発展させて発展させて、単元の最後で、
「ほら、最後はこうなるだろ、すげーだろ、だから昨日勉強したこの公式(パターン)は覚えないとだめなんだ」と全部では無いですが、小さいことから発展形に順で教えられることが多いと思います。
むすこみたいな全体を捉えることの特性の子は、最初に結論と全体像を見せて、「これを構成するのはこれで、これを使う!」と何事も教えていくと飲み込みも理解も速いでしょう。
公式や式や決まり事を先に教えていても何故そうなるのかわからないと、中々頭に入りません。
他の教科もそうです。
例えば、小学校1年生時の算数では、最初に数字から始まって、たし算の計算をやって、引き算をやって文章問題をやっていく。そんな段階を踏むと思います。
むすこの中では、そんな基礎からの学習をしていても、、、
「だからそれは何に使うんだ?使い方分からないから、忘れちゃえ~」と思ってしまい。
習いたて時点では実用性が全くわからないことから、適当に右から左に流して、きれいさっぱり忘れて帰宅していたことだと思います。
そうではなくて、「この文章問題の答えはこうだから、これにはたし算を使うんだ、それには数字が必要だろ!」と言う感じで最初に学習の結論や全体像を提示してから数字の練習を始めた方が、「そうか、これにその計算と数字を使うなら覚えておかなきゃ!」となったことでしょう。
それによって、学習の食いつき度と言うのは待ったく違うものとなると思います。
実用性が分からない事を、先にダラダラ教えられてきて、むすこは小学生の初っ端から辛そうにしていたのはこんな特性からだったと思います。
まとめ
うちのパターンがディスレクシア万人に共通した対策になるとは思いません。
全体像を掴めないと「不安」が増長していくことも多いようです。
例えば、書物や学習ばかりでなく他のことにも言えます。
「電車」に乗っていてもそうです。「あと何分?」「あと何駅乗る?」とやたら聞いてきます。いつ電車から降りられるのか不安なんでしょう。
「車酔い」が未だにあります。車は渋滞もあるし、時間が読めない乗り物の一つです。渋滞にはまったり、あと何分で目的地に着くか?分からない場合、あの小さな車内にシートベルトで縛られているのが絶えられなくなります。
それで、気持ちが悪くなるそうです。本人も言っていました。
家では、出来る限り全体像が見渡せた中で、細部を指導していくと言うやり方を取っていくのが良い方法であると考えています。
また他の課題もあります、漢字・ことばについては全体像を画と捉えているために、読み、意味の方が疎かになっています。
むすこの頭にある漢字・ことばの画像に、意味のあるイメージと読みのキャプションを付けられるようにしていけるヒントを探すのが、今後の課題です。
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