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自分から「やりたい」と言うので、むすめがお稽古事としてピアノ教室に週一で通っています。
そんなむすめ、去年に引き続き「出たい」と言うので来週2回目の発表会に出場します。
自分で曲を選んで、先生が選んだむすめのレベルに合わせた譜面を自分で台紙を作って貼り付けて、ドレスと靴を選んで、やる気満々です。
どこからそんな自信がでてくるのかわかりませんが、むすこと親とは一味違う雰囲気の漂うむすめです。
お稽古
まだうちのこどもらが小さい頃、ある年配の方に「日本では数えで6歳の6月6日に習い事を始めるのが良いらしいよ」と教えてもらったことがあります。
「666」なんてダミアンが出てくるホラー映画みたいとその時思ったのですが、ふと思って調べてみると室町時代、世阿弥の書「風姿花伝」(能ですね)から伝わってきていていました。
最初に、子どもの成長に合わせた芸のお稽古の有り方を説く「年来稽古条々」(ねんらいのけいこのじょうじょう)と言うのが記されていて、その冒頭がこれです、
一、この芸において、おほかた、七歳をもてはじめとす
第一 年来稽古条々
訳:「習い事を始めるには数え7歳(つまり満6歳の年)がもっとも良い」
ここから、「6歳」にお稽古始めると良いと言う事らしいです。
こんなぼくでも「風姿花伝」ぐらいは頭のどこかに残っていましたけど、この事は知りませんでした。
え?「6月6日」は?
むすめの場合
実は、5歳の時からピアノのおけいこをはじめました。
「6歳」とはタイミング的には合いませんでしたが、本人の希望なのでそれはそれで良いかなと思っています。
けいこの状況
ピアノのおけいこには週一しか通っていませんので、どうしても家での練習が中心になります。ましてや発表会があるとなると毎日練習をしてもらいたいものですが、、、
やっぱり、声をかけないと練習しません。
花の舞台に立つ訳ですから、「失敗したら心配!」と考えて親としても不安になります。
ついつい「1日一回で良いから、ピアノ練習しな」と言ってしまいます。
とりあえず、毎日地道に練習をしていますが、まだまだ一抹の不安がある弾きっぷりです。
ただ、学校のテストでも、何でも、ギリギリになってようやく帳尻を合わせてやってくれる質のようです。ピアノも発表会までにしっかり仕上げてくれることを期待したいと思います。
けいこの意味
けいこ=稽古
稽=「くらべてかんがえる」
古=「古い」
こんな風な意味になります「古きものをくらべて考える」
すなわち稽古とは、芸術、武術等の、技術のみを学習するだけでなく、古くから伝わるものを学んで、決まりや習わし、あらゆる先例を学ぶことなのだと。
要は、本物になるには、スキルだけ身に着けるだけでは、上達はないと言う事がいえるのでしょう。
伝統や歴史を大事にして、そして自身の成長を伴って始めて芸事が身に付くと言う事が言いたいのかと思います。
反復練習だけでは極めるのは難しいのだ。
6月6日について
歌舞伎のセリフで「6歳6月6日」と言うのがあるそうです。言い回しが良いのでここから来たと言う説があるそうですが、僕はもう一つの方かなと思っています。
指を折って数えると6の数字の時に小指が立つ形になり、そんな感じで「6月6日」は「子が立つ」とも云われていて自立すると言われていて、縁起が良いことから来ているそうです。
ちなみに、6月6日は「楽器の日」「邦楽の日」「いけばなの日」になってるそうです。
発表会に向けて
とは言っても、練習をしないと指は動かないし、譜面も覚えることが出来ません。練習不足で舞台で満足の行ける演奏ができるかどうか、後一週間にかかっています。
いつも、先生も舞台で弾いてくれます。あんなに上手な先生も練習してきて素敵な演奏をしてくれます。例えむすめが満足のいく演奏が出来なくても、先生の演奏を見て何かを考えてくれるかと思います。
勉強も同じかと思います。
過度な反復はよくないとむすこの件で思い知らせていますが、自分が満足いくような練習は必要です。
いつも何でもソツなくこなしてしまうむすめですが、たまには失敗して現実を知ってもらうのも良いかなと思っています。
まとめ
芸事や勉強は何となく、似ているような気がします。
毎日毎日の積み重ねがしっかり基礎が出来て、上手になっていくとぼくは思います。
基礎もしないで、あれこれ手を出したり、過度な反復練習をさせて行くのは、せっかくの才能を人によっては壊してしまいます。
むすめには、その基本をしっかりやれるようになってから、その先に行ってもらうようにしてもらいたいものです。
今回はその為の「試練」だな。
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